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十字路の上で
第2章 ありふれた日常

確かに改めて見てみると、パーツは違うにしても雰囲気は似ているかもしれない。
それが颯太の言うように、真実を意識しているかどうかは分からないが…。


「もぅ、いつもそんなこと言って。ホントに実現させてよね?」


上目遣いで彰人を見て頬を膨らませる優香里。

真実はこんな媚びるような表情はしない…

無意識に比較してしまう。


「はいはい。ほんじゃ時枝、また連絡するわ」

「あ、はい」

「真実ちゃん、時枝くん、またね。楽しみにしてるね」


にっこりと微笑む優香里に、真実も今度は持ち直して普通の笑顔で返していた。


「それじゃーねー」
「ねーねー、ほんと連絡先教えて?」
「おい、諦めろって」
「いてっ」
「あはは、バカじゃないの」
「ほらもう行くよ」
「またねー」


相変わらず騒ぎながら5人が少し離れた席に向い、周囲の雑音に紛れて声が届かない距離になると、俺達のテーブルには何となくホッとした空気が流れた。

誰ともなく溜息をつく。


「…もうっ。オネェのせいで変な汗かいたじゃない」


声を潜めて真実が颯太を睨みつける。
同感だ。


「アタシはホントの事を言っただけよ」

「普通に綺麗な人じゃない」

「だから〜!彰人先輩には普通じゃダメなのよ」

「それはオネェの理想でしょ?彰人がいいと思って一緒にいるんだから、周りがごちゃごちゃ言ってもしょうがないじゃない。
あたしを勝手に引き合いに出さないで!」


まだ不満げな顔をしていたものの、真実のごもっともな言葉に今度は颯太が口を閉じる番だった。

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