この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
Dolls…
第11章 人形の瞳は…



━━━━ドクンッ、ドクンッ



シュウちゃん…、シュウちゃん…。

助けてと言わんばかりにシュウちゃんの名前を心で叫んだ。


きっとこれが最後のチャンスだ。


「椿、大丈夫か?」


━━━━━━━ドクンッ、ドクンッ





……何を躊躇ってるのよ、私は。

こんなチャンス、もう滅多にないかも知れない。

今ここで助けを求めたら今度こそ確実にこの屋敷から逃げられる。



なのに、声が出ない…っ。

「あの、ね…っ。私、ここで…っ」

絞り出すように声を捻り出そうとした、が…






















「何をしてる?」












━━━━━━━━━っ!!


私の声を遮るように、響き渡る雷鳴を裂くように、冷たい声が響いた。

その声に驚き私とシュウちゃんはハッと振り返ると、そこにいたのは



「誰だ、その男は?」


ドアにもたれかかるようにしてこちらを睨むように見つめてる椎葉さんの姿があった。

「椎葉さん…っ」

「……椿、この人は?」



あ…っ。




…最悪だ。

何でこのタイミングで椎葉さんが…?

私の口から話すまでもなく椎葉さんに全てを話されてしまう。

椎葉さんの出現で私の逃走手段はなくなった。

私の心が絶望感に染まっていく。



「俺はここの主人だ。お前は?」

壁にもたれたまま、その場から動くこともなく椎葉さんはただシュウちゃんを睨み付けてる。

それもそのはず。

無人だと勘違いしてこの屋敷に忍び込んだシュウちゃんは椎葉さんにしてみれば不法侵入者。

いくら勘違いだったとは言え…


「椎葉さん…、この人は…」

「お前に聞いてるんじゃない」

「………っ!」

シュウちゃんを庇おうと咄嗟に発した私の声は椎葉さんの一喝で遮られてしまった。

それほどまでに椎葉さんの声には怒りが感じられる。




/559ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ