この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
Dolls…
第19章 泣きながら、あなたを…
…どうやら追いかけては来てないみたいだ。

よかった、とホッしたのも束の間。

シャワーを浴びたばかりだというのに走ったせいでまた汗をかいてしまったことに気づいた。

身体中にまとわりつく汗が気持ち悪いし熱い。

それに何より

「あ…っ、痛…っ」

今更だがさっきにも増して背中が痛い。

走ったせいでバスローブと擦れて、その摩擦で傷が更に悪化してるんだ。

体を少し動かしただけで激痛が走る。

さっきは頭が混乱して背中の傷の痛みなんて感じなかったけど、冷静になった今は背中が痛くてしょうがない。

さっさと眠ってこの胸の苦しさを癒したいのに、痛くて眠れない。





「………。」


…ここは私の部屋だし、誰が見てる訳でもない。

もう夜中だし誰かが部屋に来ることもないだろう。


そう思いバスローブの帯をハラリと解いた。


このバスローブを着たままベッドに入ったら余計痛むだろうし、このままじゃ痛くて眠れない。

ちょっと恥ずかしいけど、今の季節なら涼しいくらい。

寝冷えする心配もないだろう。



バサッと床に落ちたバスローブ。

ショーツ1枚だけの姿でベッドに体を沈めた。



「ふ、ぅ…」

タオル地のバスローブと違ってベッドのシーツはシルクの柔らかな肌触り。

これなら背中の傷に触れてもあまり痛くないだろう。

自分で自分の背中は見れないしどうなってるかはわからないけど、バスローブに血が滲むほど出血してるみたいだ。


だけど、私が考えなきゃいけないのはもっと別の事…。



椎葉さんの事。

そして、自分の気持ちとちゃんと向き合う事。

いつまでも逃げてられないし、逃げたところで一緒。

どうせ逃げられっこないのだから。

椎葉さんからも、自分の気持ちからも。


/559ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ