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Dolls…
第20章 別れの背中
見ると、テーブルの上のお好み焼きには鰹節も青のりもマヨネーズも添えられている。

…お好み焼きソースはないくせに、鰹節や青のりはあるんだ。

何に使う気だったんだろう…?

「味は保障出来ないけど…」

「そんな事ないです。凄く美味しそう…」

布団から出た私はそのお好み焼きに近寄ろうとした。

お腹は空いてるけど食欲は湧かない。

だけど、胃に何か入れなきゃ体も心も保たない。

どこまで食べれるかわからないけど、せっかく安藤さんが作ってくれたんだ…。


布団をハラリと捲ると…、安藤さんが慌てて私から顔を反らした。


「あー…、つ、椿ちゃん、あのさ…」

「はい…?」

「せめて着替えた方がいいかも…」


え…?

着替えるって…?

そこまで考えた瞬間、嫌な予感がして慌てて自分の体を見ると…


「きゃああぁぁぁぁぁっ!!」


今捲れ落ちた布団を掴みもう1度その中に隠れた。

忘れてた…。

私、上半身は裸だった。

ショーツ1枚しか着けてなかったんだ…っ。

椎葉さんに背中に薬を塗ってもらって、それからずっとこのまま。


すると、思い出したくもないさっきまでの記憶が次々と蘇って来る。


よく考えたら、私…。

この格好のまま安藤さんに抱き締められて慰められたんだ。

服を着るとかそんな事すら頭にはなかった…。



「とりあえず、俺外に出てるから…、着替えたら声かけてね」

私の方を見ないように、私に背中を向けたままドアの方へと歩いていく。

ちょっとの横目も許さないかのように、視線は動かさず手探り状態で部屋の中を横切って行く。

「す、すいません…」

最悪だ…っ。

いくらショックだったとは言えこんな姿を見られるなんて…っ!


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