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Dolls…
第20章 別れの背中
安藤さんはソファに座り膝に肘を立てて頬杖を着き私から顔を反らしている。

私もオロオロしながら安藤さんから目を反らすようにテーブルに置かれたお好み焼きに箸をつけた。

ふわりと香るソースの香りが食欲を掻き立ててくれる。


懐かしい香り。

ここに来てから味わったことのない下界の香り。

この浮世離れした世界の中でお好み焼きを食べれる日が来るなんて思っても見なかった。


箸でお好み焼きを裂き、その一欠片を口に頬張った。

熱々のお好み焼きを口の中でハフハフと冷ます。



「ん…、美味しい…」

「そう。口に合ったみたいでよかった」

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