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Dolls…
第20章 別れの背中
それは突然の誘い。

予想もしてなかった安藤さんからのお誘い…。

だけど、それって…?

安藤さんと共にここを出る…?

だけどそれは、安藤さんと一緒に椎葉さんの元を離れるということ。

だけど、どうして…?

どうして安藤さんは私とここを出ようなんて…。


「ど、どうしてそんな…」

安藤さんと椎葉さんは仲のいい幼馴染みのはずなのに、どうしていきなりそんな事を…?

「椿ちゃんだっていつまでもこんなところに閉じ込められたくないでしょ?」

「だけど…」


だけど、どうして…?

確かにこのままここにいるのは気まずい。

でも、だからって何で安藤さんがそれを見抜いて私を誘ってくれてるの?

もしかして、やっぱりまだ奈々さんの事を気にしてるの?

だから椎葉さんへの当て付けで私を?

でも、今の私は椎葉さんにとってはもう用済みの人形だ。

そんな私を誘い連れ出しても何の得にもなりはしない。


「俺、これ以上椿ちゃんの傷ついた顔を見たくないんだ…」

「……………っ」


あ、安藤さん…。


切なげな瞳で私を見つめる安藤さんの瞳に私の胸がドキッと跳ねた。

それは、不本意な胸の動悸。

椎葉さんの時にも感じたあの動悸だ。


「……な、何を…」

「椿ちゃんまで、奈々と同じ目に遭わせたくない…」


奈々さんと同じ目に?

椎葉さんを愛したが為に振られボロボロに傷ついた奈々さん。



そうだ…。

今の私は奈々さんと同じだ…。

奈々さんと同じように椎葉さんに振られ、傷つき、ボロボロになってしまった人形だ。


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