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第2章 子どもに教えるための『作文』の書き方

今書いた文章に何かを足さなければならないのです。

実は、あの文は、すべて「ぼく」が経験したことの「事実」の羅列だけなのです。
『飛び出しそうでした』『鳴りました』『叫びました』という動作の描写をしているように思えますが『～した』という事実を書いているだけです。

体験している者の『視点』がないのです。

強いて言えば、事件を俯瞰して語っている新聞記事と同じです。
唯一違うのは、感情表現が入ってることだけでしょうか。
事細かな事実はわかるが、作者が体験した具体的イメージがつかめないのです。
そのせいで、もうひとつ臨場感がなく、感情移入しにくいのです。

さきの文章に足りないもの、それは『ぼくが目で見たもの』です。
では前の文に『ぼくが見たことを』を加えてみましょう。