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タンバリンでできたオーロラ
第31章 高瀬瑠々菜がひとりエッチをする権利
 知ってしまったから。

 冷えた心を温めてくれる男の肌の温もりを。自分をいたわり、包み込んでくれる存在を。

 肉体が、それをあきらめることを拒んで夜泣きする。

 瑠々菜を快楽で苛む、この心をとろかす法悦は……なんの罰だろう。
 罪状は何?

 私に何をさせたいの?

 こうして、あさましく、はしたない格好で惨めに慰める以外に、どんなことをして欲しいの?

 その問いかけはしかし、昏い欲望の炎に炙られて、一瞬で宙に溶けた。
 恍惚の彼方へと誘われ、声なき声を上げて果てる瑠々菜。

「け……圭一……く……ん……」

 淫らに果てた裸身を月光に晒す少女の頬に伝う涙。闇に吸い込まれる呟き。

「……好……き」








《高瀬瑠々菜がひとりエッチをする権利 了》


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