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第8章 永遠の誓い

　

「あれ？　母さんは？」

「叔母さんと一緒だから、一番前にいるわよ」

「そっか。……ら、渡すのに好都合だな」

「……？」


ボソボソと何か呟いていたけれど、よく聞き取れなかった。

そうこうしている内に、式は終わりへと向かう。


「新郎、原田 雅樹」

「はい」


黒い髪をオールバックに分けた男性が、緊張した面持ちで返事を返す。


「なんじは静野 琴美を妻とし、そのすこやかなときも病むときも、これを愛し、これを敬い、これを助けることを誓いますか」

「はい。誓います」

「……え？」


返事は前からも聞こえた。

けれど、何故か横からも同じ返答が聞こえてきて顔を上げる。

そこにいたのは、当然…蒼１人だ。