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第8章 永遠の誓い

　

「これ、受け取ってくれないか？」

「蒼……？」


やけに真面目な顔をして、上着の懐から蒼が取り出したのは小さな小箱。

私の前でその箱を開け、中身を見せる。


「これって……！」


息を、呑んだ。

驚きのあまりに言葉も出てこない。

その中に収まっていたのは、キラリと光るシンプルなシルバーリング。

どう見てもそれは、結婚で交換するような指輪にしか見えなかった。


「新婦、静野 琴子」

「はい」

「あなたは原田 雅樹を夫とし、そのすこやかなときも病むときも、これを愛し、これを敬い、これを助けることを誓いますか」

「はい。誓います」


琴お姉ちゃんの声が遠くで聞こえる。


「ほら、姉貴も」

「えっ……は、はい。誓います」


混乱のし過ぎでどうなっているのか、全く理解できない。