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第17章 続編,初恋の君

　

女の子は色々と準備が掛かるものだしな。

だから、特に気にしてはいなかったのだが……。


「梓ちゃん、ちょっと用事が出来たらしいから。今日は早く帰るそうだ」


えっ！　なんで、そんな突然。

ケンからの唐突な報告に思考回路が一瞬、停止した。


「え～それは残念。立花さん、もう帰っちゃったんだ？」

「俺、梓ちゃんと全然会話してないのになぁ」


合コンのメンバーは、それぞれに残念そうな反応は見せるものの。

すぐに気を取り直したらしく、会話の花を咲かせているようだった。


「もしかして……俺がいるから？」


ぽつりと呟いた独り言に、ケンは気遣うように俺の肩を叩く。


「いや、ミヤのせいじゃないって。だから、あんまり気にす――おい？！」

「俺……俺も、先に帰る」


気が付いたら。

衝動的に、俺はその場で立ち上がっていた。