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狐面の男に 愛されまして
第3章 狐面の男に ひきとられまして
「言ったろう、似た者同士なんだよ」
「…それだけが理由?」
「それだけ……か」
確かにそれだけ。
でも、《 だけ 》で片付けられるような程の話ではないことは、彼女にだってわかる筈なんだ。
「…まだ少年だった僕は、親がいなくなって、ひとりで池を眺めていたよ」
池の水面に映る世界
浮かぶ木の葉に見え隠れする世界で──。
見つけた。それは…偶然。
同じ力を持った人間を。
自分より幼いその可愛い女の子は
もうすでに、ひとりぼっち。
待っててね
僕のお嫁さん。