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狐面の男に 愛されまして
第3章 狐面の男に ひきとられまして
居場所のない彼女にならわかる筈。
ひとりぼっちのシュウの孤独──。
「…でも、あなたにわたしの気持ちは、わからない」
「…何故だい?」
「……」
だってあなたは、ひとりだったのだから。
けれどわたしはひとりではなかった。周りには、わたしの面倒をみる義務を持った人間が、沢山いたんだから。
…それなのに、どういうわけか
わたしは孤独を強いられたのだから。
周りに人は溢れるほどいたのに
離れていってしまう辛さ──。
「あなたには、わからない…」
一緒になんて、しないでほしい。