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狐面の男に 愛されまして
第5章 おムコさんに 愛されまして
「…僕はこれから毎日、夜になったら…大切なお嫁さんを愛していこうと思う」
「毎日…」
「愛する、…って、その意味が…大人になったサチにならもうわかるだろう?」
「……っ」
わかる、わかってしまった。
不思議だな…。
人間はいったいどこで…この意味がわかるようになるのかな。
いつの間に理解するのかな。
子供の頃は、確かに知らなかった筈なのに。
“ そうか……。やっぱり、わたしはもう、大人だったんだ ”
シュウさんの言ったとおり
わたしはいつの間にか、大人になっていました。
「でもこればっかりは、無理強いはしたくない」
「…うん」
「だから、きちんと君の気持ちを聞いてから…」
「いいよ…」
「……!」
「いいよ。…お嫁さん、だもの」