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君はカノジョ
第6章 友情なんかじゃないやいや
アライさんのとこはなにかと間がわるく、わざとなのかと思えるようなタイミングでそこそこ手間のかかる仕事を振って来て人使いアライ、とか部内で結構言われていた。
「でも台風とか向こうもわかってるし週明け待ってもらえば?」
「やーなんかもう後に引けない感じなのよ私。半田終わったんなら早く帰りなよ」
「うん、まぁ」
「ピーク過ぎたら雨ましになるらしいし、私は大丈夫だから」
「あーそうなんだ?」
「そうそう。ニュースサイトでチェック済だからだいじょーぶ」
と会話する間も桃子さんの手は止まらずカタカタカチカチやっている。
こうなるとこの人も止まらないからなぁ。

俺は飲み物でも買ってこよう、と休憩室に足を向ける。と隣の部署のドアが開いていてドキッとする。中に金原さんの姿が見えた。奥には多分小田部長も。俺は回れ右をしてエレベーターの方に向かう。一階に入っているコンビニまで行く。
しばらく休憩室方面には行かないようにしよう、と思う。
結局気にしてるのかな、早く忘れよ。と考えすぎないように考える。
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