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君はカノジョ
第8章 大胆、桃子さん
桃子さんのぬくもりを感じながら幸せに浸っているともぞもぞと桃子さんが動く。
ん?と見下ろすと桃子さんがまたキスをする。

うんうん、するよね、気持ちいいよね、とちゅっちゅちゅっちゅしてるとだんだん本格的になって来ておやおや、と思う。
「桃子さん、待って…」
桃子さん無言。ぐいぐいと押されて床の上に押し倒されてしまう。
「ちょっ…待ってって、桃子さん」
柔らかい桃子さんの体を押し戻す。
「今日は、その…ここまでっていうか」
「やだ」
「いや、ちゃんと付き合うんだし俺桃子さんのこと大事にしたいしもっと段階踏んでっていうか」
「やだっ」
うう、なんでだ。桃子さんってそういう感じなの?という俺のあらぬ疑いは桃子さんの次の一言で吹き飛ぶ。

「半田に残ってる金原さんの感触とか、早く消したいじゃん…」

なにそれー!

「桃子さん…かわいすぎ」
俺は起き上がると桃子さんを持ち上げる。キャ、と桃子さんが小さく言う。
お姫様抱っこ。きゃー。
心の中でふざけながらリビングを大股に横切る。

寝室のドアを足で開けて部屋の真ん中に置いたベッドにそっと桃子さんを下ろす。
桃子さんを腕の中に閉じ込めるみたいに腕をつく。
「じゃあ、俺我慢しないよ?」
桃子さんが少し驚いた顔をして俺を見上げる。
「桃子さんとだったら、もっと気持ちいいよ」
言って、ちゅうっと唇に吸い付く。
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