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君はカノジョ
第1章 飲み会帰りはエロスのにおい
金原さんはもう二年近く、そのむかつく野郎に片思いしているらしい。一途なんだな、と思う。
「報われない相手を思い続けるなんて不健康だよね」とか「いっそ思い切れたらいいのに」とか俺に時々漏らすけど、最後には「でもやっぱり諦められないの」と締めくくる。
仕事帰りの居酒屋で。気まぐれに付き合ってくれるデートの別れ際で。
その度に俺は失恋気分を味わって、諦めよう、と何度も思うけど会社で姿を見てしまうともうだめだ。
それでずるずる友達以上恋人未満みたいな中途半端な感じを半年以上続けている。出会って一目ぼれして三か月で告白して、まさかこんなにも引きずる羽目になるとは思わなかった。俺もよっぽど不健康だ。

体が離れてお腹のあたりがスースーする。靴音がして顔を上げると、さっきまで腕の中にいたのが嘘みたいに、金原さんは軽やかに歩いて行く。
俺は慌てて立ち上がり後を追う。靴音がバタバタなってかっこわるい。
「送るよ」
金原さんは振り返るとにっこり笑って
「大丈夫、まだ電車あるし。それに半田君のおかげで少し元気出たかも。ありがとう」
と言った。
それって都合のいい男でいてくれてありがとうってことだよな…と思うけど計算なんだか天然なんだかわからない。

ズルい。ズルいし、かわいい、と思ってしまう俺がバカなんだろう。

駅についたらあっさりと手を振って金原さんはホームへ消えていった。
俺はそれを見送って、ため息をつくと自分のホームへと歩き出した。

それにしても至近距離で見る金原さんはエロかったなぁ。なんて思いながら。
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