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淫らデッサンに疼く人妻
第3章 近崎絵画教室
「そして、これが書類です。モデル採用の流れを申しますと、まず書類審査がございまして、そこで適正ありとみなされた方のみ、次の面接へと進んでいただきます。その後、20分1コマ分のみ、実際にモデル台でポーズをとっていただく実技試験を経て、全てクリアされた方を採用とさせていただいているわけです。いくら、プロポーションやモデルのお仕事に対する姿勢が素晴らしい方であっても、適正がない方はいらっしゃいますので」
「ええ~?! こんなにモデル不足でヒイヒイ言ってる状況なのに、しっかり書類審査や面接まで、するのぉ?!」
茜に書類を手渡しつつ近崎が説明したが、その言葉に「信じられない」といった表情を見せて言う美雪。
近崎は特に表情を変えることなく、説明を加えた。
「そりゃ、即採用できれば、こちらも楽ですよ。でも、世の中そういうわけにもいかないもので。モデルに全く向いていない方を採用し、モデル台でお加減が悪くなられたり、お倒れになられたりしますと、大変な事態ですよ。廃業に追い込まれる恐れも十分に考えられます。なので、最初の段階で、その方がどんな方なのか、見極めたいわけですよ。無理強いしたり、無理やり勧めたり、そういうことをすべきではないので。だからこそ、たとえ美雪さんの親しいご友人であっても、慎重に書類審査から入らせていただきたく思います。『どなたであっても、特別扱いはしない』という意味ではなく、むしろ、『後顧の憂いは断っておきたい』ということですね」
「ええ、慎重になられるお気持ちは、すごく……分かる気がします。その……今すぐには、ご応募させていただくかどうか決められないので、書類等をお持ち帰りさせていただいてもかまいませんか?」
茜が尋ねると、近崎は微笑んだまま「もちろんです」と答えた。
「ええ~?! こんなにモデル不足でヒイヒイ言ってる状況なのに、しっかり書類審査や面接まで、するのぉ?!」
茜に書類を手渡しつつ近崎が説明したが、その言葉に「信じられない」といった表情を見せて言う美雪。
近崎は特に表情を変えることなく、説明を加えた。
「そりゃ、即採用できれば、こちらも楽ですよ。でも、世の中そういうわけにもいかないもので。モデルに全く向いていない方を採用し、モデル台でお加減が悪くなられたり、お倒れになられたりしますと、大変な事態ですよ。廃業に追い込まれる恐れも十分に考えられます。なので、最初の段階で、その方がどんな方なのか、見極めたいわけですよ。無理強いしたり、無理やり勧めたり、そういうことをすべきではないので。だからこそ、たとえ美雪さんの親しいご友人であっても、慎重に書類審査から入らせていただきたく思います。『どなたであっても、特別扱いはしない』という意味ではなく、むしろ、『後顧の憂いは断っておきたい』ということですね」
「ええ、慎重になられるお気持ちは、すごく……分かる気がします。その……今すぐには、ご応募させていただくかどうか決められないので、書類等をお持ち帰りさせていただいてもかまいませんか?」
茜が尋ねると、近崎は微笑んだまま「もちろんです」と答えた。