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そして、花開く
第7章 ~ 6 ~

大樹が急に帰った日から、ひと月経っていた。

季節は本格的な夏を迎え、職場のお中元商戦も後半に入ってきている。
後はお盆を迎え少し落ち着くのを、待つばかりだった。

『服部さん…』

愛花が店の裏でパソコンと向き合う勇介の袖を引いた。
返事をして振り返ると、心配そうな表情で聡を見詰めていた。


『町田さん?』
『はい…昼食も摂らないで、ずっと仕事してるんです…。顔色が日に日に悪くなってる気がして…』
『確かに、最近根詰めて仕事してる感あるかな。…うん、ちょっと昼飯連れ出して来る』

立ち上がり、愛花が止めるのも聞かずに勇介が聡に声を掛けた。

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