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そして、花開く
第2章 ~ 1 ~
『あと、仕事人間過ぎだな。真面目なのは聡の長所だけど、真面目過ぎる所は同時に短所でもある。花でも育ててみたらどうだ?自分で育てて、花が咲き誇ると癒される。元園芸部の副部長が言うんだから、間違いない。それにそういう余裕も聡には必要なんじゃねぇの』
逆にらしからぬ程、真面目に話す清貴を見ながら、今日は清貴の酔いが回るのが、だいぶ早いなぁと思いながらも、うんうんと軽く頷く。
だから1週間もしない内に、本当に花の苗と土、肥料にプランターを台車に積んで清貴が家に来た時、聡が思わず『お引き取りください』と玄関のドア閉めようとしたのは、無理からぬ事だった。