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そして、花開く
第3章 ~ 2 ~


『午後から名古屋支社で会議だから出るけど、こっちの人手は大丈夫かな』


耳障り良いハスキーな声が頭上から降ってきて、聡はハッと顔を上げた。

考え事をしながらも、一心不乱に包装していた為、全く気付けなかった。
聡は慌てて、大丈夫ですと返事をした。

引き締まった長身に、濃いグレーのスーツが良く似合う。
少し長めの髪は、整髪料で軽くまとめられており、笑みを浮かべている整った顔は、人の好さが滲み出ている。

声を掛けてきたのは、アサノギフト・フローレスアリタの代表取締役である、有田  弘一だった。

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