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そして、花開く
第4章 ~ 3 ~
そして、同じ作家が好きだという話でも盛り上がった。
普段読んでいる小説の話など誰かと共有することなどなかった為、聡にはいい刺激だった。
(たまには、ああいうのに参加するのも悪くないかもなぁ)
思っていたより楽しく、それこそストレス発散になった気がする。
コーヒーメーカーからカップに珈琲を注いでから、焼けたトーストをかじる。
ふとキッチンの正面にあるベランダの鉢に目をやると、聡はそのままベランダへと近付いた。
毎日水やりもしている。
肥料も清香が入れてくれたので、大丈夫なはずだ。
なのに、葉ばかりがワサワサと広がり、花が咲いていない。
蕾さえどこにも無さそうだ。
一体、花はいつ咲くのだろうか。