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そして、花開く
第4章 ~ 3 ~
~ ◇◇ ~
次の日、何時もより早めに目が覚めた聡は、カーテン越しに差し込む明るさに、目を細めながら、大きく伸びをした。
まだぼんやりとしている頭を叩き起こす為に、トーストを焼きながら濃いめの珈琲を淹れる。
コーヒーメーカーからいい香りが漂い、聡は目を閉じてその香りを楽しんだ。
昨夜はあの後大樹と、酒の話で盛り上がった。
案の定酒好きだという大樹は、いつも居酒屋か自宅で一人酒をしているのだと言っていた。
見た目は無愛想だが、話してみると思っていたよりずっと、気さくで話しやすかった。
清貴の先輩、と聞いたからかもしれないが、肩の力を抜いて話が出来たのは、聡にとって非常に有り難いことだった。