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そして、花開く
第4章 ~ 3 ~
『ちょっと外掃除してきます』
いつものように午後からの日課になっている掃除をしに、駐車場へ出る。
五月晴れとは良く言ったもので、随分と天気が良かった。
掃き掃除をしながら、ふと朝の事を思い出す。
この所、ずっといい天気が続いている。
なのに、何故家の花は咲かないんだろうか。
育て方が悪いのかもしれない。
やはり清貴にと考えて、はたと動きが止まる。
(そういえば、近くにいるじゃん、花に詳しい人)
顔を上げて美容室の方を見ると、真剣な様子でハサミを動かしている大樹が見えた。