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貶女(おとしめ)
第19章 【田舎編】神社で初めての夜
対馬の手前 無関心を装ったものの、夏の始めに村に来たという若い女に、もちろん猿彦も興味津々だった。
いつも途中で掃除をサボる猿彦は、実は一度だけ参拝しに来た莉桜を雑木林から見かけていた。
だが『あれが例の女か』と至近距離で観察しようとしたのだが、彼女はすぐに参道を引き返して行ってしまったため声もかけられなかったのだ。
(でも近くで見ても、貴子と比べたら月とスッポン以下のブスだったな。まあ、村の女よりゃマシだが)