この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
貶女(おとしめ)
第21章 【貴子 side】
「────お祖父様、今なんて?」
貴子は祖父の言葉に我が耳を疑った。
秋の収穫祭には姫巫女である貴子が奉納の舞を舞うのが通例であるのに、今年からあの居候の莉桜とかいう娘に任せると言うのだ。
「あのような雑用係に務まるはずがありません!」
これはいつものワガママではなく神事に関わる大事だというのに、
「もう決めたことじゃ」
の一点張りで祖父はまるで取り合ってくれない。
孫娘に極甘な祖父のこの頑なな態度、これはただ事ではない。
(あの子…いつの間に猿彦ばかりかお祖父様にまで取り入ったの?)
貴子は祖父の言葉に我が耳を疑った。
秋の収穫祭には姫巫女である貴子が奉納の舞を舞うのが通例であるのに、今年からあの居候の莉桜とかいう娘に任せると言うのだ。
「あのような雑用係に務まるはずがありません!」
これはいつものワガママではなく神事に関わる大事だというのに、
「もう決めたことじゃ」
の一点張りで祖父はまるで取り合ってくれない。
孫娘に極甘な祖父のこの頑なな態度、これはただ事ではない。
(あの子…いつの間に猿彦ばかりかお祖父様にまで取り入ったの?)