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真夜中の贈り物
第2章 教官は世界の果ての 前篇
「トレーニングって……性的なものになるって事ですか?」

「そうよ」

「その……星宮……先生が?」

 おずおずと……ドギマギするような顔で尋ねた俺を見て、ようやくユリカさんが笑みをこぼす。

「フフッ……私じゃイヤ?」

「い、いえっ! そんなことないです! ええと、そのっ……むしろ嬉しいぐらいで……いやっ……いやいやっ、今のナシで! あの、だから……」

「アハハハ! あっ、ごめんなさい……あんまり可愛いから思わず笑ってしまったわ」

「いえ、気にしてないです」

「……フフ、慌てないで。トレーニングはちゃんと専門の教官を用意します」

「そっ……そうですか……」

 なんだろう、この気持ち。
 安堵? 落胆?

 とにかく、どっちにしても顔に出すのはマズイ。
 必死で取り繕う……無理だ、ポーカーフェイスなんてできない。

 俺は咄嗟に両手で自分の頬を張った。

 ばしいぃぃぃんという大きな音。
 博士が目を丸くする。
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