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真夜中の贈り物
第3章 教官は世界の果ての 後篇
「もしもし、聞こえてます」

 これでいいのか?

 なんだか出撃には似合わない間の抜けた応答になってしまっているような気がするが。

 子供の頃見たロボットものアニメの主人公はなんて応えていたっけ?
 ええと確か……

 ――落ち着くのよ、太陽クン、言った通りヴァギナスはあなたのイメージで動き、変形するわ。飛行や……思い描いた通りに武器だって生成する。自分自身の身体だと思って動かせばいいわ。

 そうは言われても俺は空を飛んだり、何もない所から武器を出すことはできないのだが。

 ――コックピット内気圧STDBY。搭乗者は生体認証をお願いします。
 ――太陽クン、フィンガーロック!

「フィンガー?」

 しまった。聞き返しちまった。
 あれのことか、指を通すやつだ……
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