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真夜中の贈り物
第6章 奴隷秘書の、秘めない秘めごと
 捜査対象として追っていた相手。

 その相手に犯され、あまつさえ雇われもし、生活の面倒を見てもらい、その代償として肉体を弄ばれる。

 身から出た錆とはいえ、あまりにも屈辱的な事だった。

(ああ……ああ、瑠偉人……)

 凛々香はかつての恋人を想った。

 あのとき何故、自分達はあんな事をしてしまったのか。

 職場での露出行為。
 警察署の前で、白昼体を繋げたあの乱交。

 スリリングな愛の遊び?
 求めていたのは刺激?

 それとも、瑠偉人を失いたくないという女心だったのだろうか。
 二年の月日が流れた今となっては、もうわからない。

 わからないのは自分の心だけではない。

(瑠偉人……瑠偉人、あなたはどうして……)

 どうして、私を裏切ったの?
 どうして、一度も面会に来てくれなかったの?
 どうして、刑務所の中から書いた手紙に一度も返事をくれなかったの?
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