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真夜中の贈り物
第6章 奴隷秘書の、秘めない秘めごと
 刑務所での長い禁欲生活の後の急激な性感の開発。
 それが凛々香をいっそう激しく肉欲に追い立て、溺れさせるのだ。

 だが、元々正義感が強い凛々香にとってそれは背徳的なうしろめたさを伴う倒錯したエロスであった。

「ほれ、チュウや! ちゅーしよ、凛々香ちゃん。朝イチのぶっちゅうや!」

「はい……あむっ……ふ……う……ンッ!」

 指とローターに追い回されるようにして腰を振り乱しながら、凛々香は不気味にギトつく中年の唇を自ら吸う。

 ねちっこい舌の動きで唇の裏から歯の隅々まで舐められる。
 こんないやらしい口愛は、瑠偉人にさえして貰ったことはなかった。

「はう……ん」

 すすっても尚、こぼれ落ちそうになったヨダレをベロの先ですくい、その濡れた舌先を酒倉の吸い寄る口の隙間に潜らせる。

 ずゅく……じゅ……じゅじゅっ…‥

 大人同士だけが立てることのできる甘い水音。

「フ……そうや……しっかり手ぇ回して抱きつけや……」

 抱き締めるようにして酒倉の首に両腕を回し、上半身を密着させる。
 全て教え込まれた通りの所作。命じられたからそうしているだけ。

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