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恋花火
第17章 Fall in love
季節は冬目前


高台のこの場所に吹く風は、とても冷たくて冬の匂いがする。


なのに今、私たちは


寒さなんか感じない。


陸先輩の唇は耳にキスを落とした。


そしてその唇は、首筋から鎖骨へと降りてゆく。


……なんかもう、下着が冷たい。


恥ずかしいくらいに濡れちゃってる。


え、これってヤバくない?


破廉恥な女だって思われたらどうしよう?


頭で必死に違うことを考えようとしても、陸先輩の唇はそれをさせてくれそうもない。


「菜月ちゃん…俺のこと止めて」

「え……?」

「じゃないと止まれない、ヤバイ」


耳元で囁かれる。


そんなこと言われても無理


だって、私が止まれそうもないのに


「……私、したいって言ったじゃないですか」


そう


私はSEXしたいって、前に言ったよ?


「……後悔しない?」

「する理由なんかありません。」


言い終わるや否や、再び降るのはキスの雨


陸先輩も、こんな顔するんだなってくらい、男の顔をしていた。


まるでいつものタケルみたい


ううん、それ以上


私たちは男と女


愛し合っているのならば、ひとつになりたいと思うのは自然な感情。
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