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恋花火
第18章 彼のROOTS
先輩が作ってくれたお好み焼きは、とっても美味しい。
「まだおなかに入る?」
「はい!」
むしろ足りません!!
昔から、痩せの大食いだのチビの大食いだのってタケルに言われるほど食欲旺盛な私。
「いいね、どんどん食べろ〜」
「わー♪」
三枚くらい平らげたところで、おなかもいっぱいになった。
もしかして、もしかしなくても男子より食べたかもしれない。
「すごい幸せそうに食べてたね。」
「幸せです。すごく美味しかったです。」
「それは良かった。」
陸先輩の家はお好み焼き屋さんだということ。
そして、とても美味しいお好み焼きを作れること。
たぶん他の人が知らないであろう情報。
またひとつ、彼のことを知った。
食後は、おなかいっぱいで動けなくて、カウンターに二人並んで座った。
「なんか俺、お菓子の家の魔女になった気分。」
「そういうお話ありましたね。子どもにたくさん美味しいもの食べさせてから、魔女がその子どもを……」
「……そう。食べちゃうんだよ。」
先輩はジッと私の顔を見た。
私も、そんな先輩の顔を見ていた。
……陸先輩の目は、ちょっと茶色い。
部活中はとても厳しい眼差しなんだけど、
こうして一緒にいる時は
すごく優しくて
この目で見られたら、女の子は誰でも陸先輩のことを好きになっちゃうんじゃないかと思った。
「まだおなかに入る?」
「はい!」
むしろ足りません!!
昔から、痩せの大食いだのチビの大食いだのってタケルに言われるほど食欲旺盛な私。
「いいね、どんどん食べろ〜」
「わー♪」
三枚くらい平らげたところで、おなかもいっぱいになった。
もしかして、もしかしなくても男子より食べたかもしれない。
「すごい幸せそうに食べてたね。」
「幸せです。すごく美味しかったです。」
「それは良かった。」
陸先輩の家はお好み焼き屋さんだということ。
そして、とても美味しいお好み焼きを作れること。
たぶん他の人が知らないであろう情報。
またひとつ、彼のことを知った。
食後は、おなかいっぱいで動けなくて、カウンターに二人並んで座った。
「なんか俺、お菓子の家の魔女になった気分。」
「そういうお話ありましたね。子どもにたくさん美味しいもの食べさせてから、魔女がその子どもを……」
「……そう。食べちゃうんだよ。」
先輩はジッと私の顔を見た。
私も、そんな先輩の顔を見ていた。
……陸先輩の目は、ちょっと茶色い。
部活中はとても厳しい眼差しなんだけど、
こうして一緒にいる時は
すごく優しくて
この目で見られたら、女の子は誰でも陸先輩のことを好きになっちゃうんじゃないかと思った。