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月下美人
第3章 月下美人 -憧れ-
まだ太陽は頂点に達してはしないのと、りさが居る場所は周りが茶畑という畑が広がっている。
でも、とてつもなく暑いと言うわけではないが、だが暑い。
「まだなの…?」
汗が額からたらっとゆっくり落ちてくる。
昼に近づいては来ているが、助かることに風がすこし吹いていた。
りさは、とにかくなんでここにいるとか、
どうして来たとかを考えず、
事務所の建物の日陰でしゃがみ、神田を待っていた。
電話を切ってから30分はたっていた。
それでもりさは、神田は来ると信じて待っている。
「まーだぁー…」
「お前が勝手来たんだろ」
しゃがみ踞っていたりさの頭上から電話から聞こえる声ではなく、本人の少し低い声が落ちてきた。
「遅いです、30分待ちました」
「文句だけ言えれば元気だな」
「へとへとです!」
うずくまっていた顔を上げれば始めてみる神田の私服姿が目に入ってきた。
足の長さを強調させるスラックスと青緑色の襟には白いラインが入ったポロシャツを来ていた。
暑いのに爽やかに見えた。
「で、どうするんだおまえは」
「言ったじゃないですか、誘われたから来たんです!誘ってないとは言わせないですよ」
見上げる神田を睨むと、頭をかく仕草をして神田は困った表情をした。