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言われてみれば、単純で。
第2章 君との出会いは、偶然で。
偶然が重なりすぎだろう。
彼女が指差したマンションは俺が住み始めたマンション。

この辺りにはまだ少ない高層でそれが気に入って購入を決めた。
高いとこが好きなんだよ。馬鹿だから。
弱冠高所恐怖症の気はあるがあのゾクゾク感がたまらない。
こう言うとマゾっぽいけど。


そのマンションの道を挟んで向かい側?
確かに低層の賃貸マンションがあった気がする。
彼女と俺の家は近所も近所。目と鼻の先のようだ。

キョーちゃんは目をパチクリさせていた。
俺だって彼女と同じだ、今、すごく驚いてる。


「近すぎですよ。丹羽先輩、本当ストーカーですね」

「偶然だけどね」

「分かってますよ」


キョーちゃんはスキップし始めた。
なにそれ可愛すぎでしょ。

彼女は少し不器用なリズムを刻んでる。
ゆっくり歩く俺との距離はどんどん広がっていった。

彼女は俺から数メートル先を行ったあと突然止まる。
そこからくるりと振り向いて先程より少し大きな声で俺に話してきた。


「丹羽先輩。折角御近所になったのだから暇なときは遊んであげます」

「あげますって」

「会社と家の往復にうんざりしてたとこでしたから」

「じゃあ早速今夜暇なんだけど」

「あ、それはお断りします」


キョーちゃん。
キョーちゃんはやっぱり大人になってもキョーちゃんなんだね。

確か俺は少し冷たくあしらった方が喜ぶんだっけ?
まあ、そう言うとき媚びないとこいいよね。



キョーちゃんの止まった位置まで歩み寄って頭をくしゃっと撫でる。
彼女は身をよじりながら俺の手から放れて笑ってた。


「丹羽先輩に上から見下ろされるのは慣れないですね」

「ま、その内慣れるよ」

「ですかね。とりあえず基本土曜は空いてますから」

「なにそれ」

「暇だったら遊んであげる話です」
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