- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
言われてみれば、単純で。
第3章 俺と君は、曖昧で。01
今日もまた、いつも通り丁度午前11:00。
キョーちゃんの部屋のインターホンを鳴らす。
キョーちゃんは洗濯物を干し終えてた様子。
その後はいつものようにアイロンを引っ張り出しているところだった。
アイロン台を広げるために少しずらされたローテーブルに持ってきた本を置く。
そして俺もいつものようにソファーに座り込む。身体が沈みこんで丁度いい。
キョーちゃんが器用にブラウスをアイロン掛けしていく。
一週間分のブラウスはいつもこのタイミングでアイロンが掛けられている。
最初来た時も、当たり前のように客人であるはずの俺を無視してアイロン掛けしてたっけ。
「先輩ほんと暇人ですね」
「まあね」
「毎週来いなんて言ってないですよ」
「そうだね。でもキョーちゃんも暇人だよね」
「私は先輩居ても本読んだり家の事したりしてます」
「まあ客人いるのにアイロン掛けしてるしね」
「先輩だからいいんですよ」
「俺だから…ねえ」
「ん?気にさわること言いました?」
「全然」
キョーちゃんは悪びれる様子もなく淡々としている。
俺は本を読む振りをしながら彼女を見ている。
いつも、そう。
毎週見てるのに、飽きないんだよな。
キョーちゃんの部屋のインターホンを鳴らす。
キョーちゃんは洗濯物を干し終えてた様子。
その後はいつものようにアイロンを引っ張り出しているところだった。
アイロン台を広げるために少しずらされたローテーブルに持ってきた本を置く。
そして俺もいつものようにソファーに座り込む。身体が沈みこんで丁度いい。
キョーちゃんが器用にブラウスをアイロン掛けしていく。
一週間分のブラウスはいつもこのタイミングでアイロンが掛けられている。
最初来た時も、当たり前のように客人であるはずの俺を無視してアイロン掛けしてたっけ。
「先輩ほんと暇人ですね」
「まあね」
「毎週来いなんて言ってないですよ」
「そうだね。でもキョーちゃんも暇人だよね」
「私は先輩居ても本読んだり家の事したりしてます」
「まあ客人いるのにアイロン掛けしてるしね」
「先輩だからいいんですよ」
「俺だから…ねえ」
「ん?気にさわること言いました?」
「全然」
キョーちゃんは悪びれる様子もなく淡々としている。
俺は本を読む振りをしながら彼女を見ている。
いつも、そう。
毎週見てるのに、飽きないんだよな。