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言われてみれば、単純で。
第1章 おれのきもちはフクザツで。
夏の暑さが、俺を蝕む。
サウナ状態の教室ともしばらく離れられる時期、夏休みがやってくる。
去年の俺なら喜ぶところだが、今年は少し寂しい。
「キョーちゃん、夏休みですよ」
「そうですね」
「キョーちゃんは夏休み、学校来る?」
「部活もしてませんし、行きませんよ」
「そっか」
「じゃあ、良い夏休みを」
「うん。キョーちゃんもね」
毎日とは言わないけど、2日に1回くらいは話してた彼女と1ヵ月半話す機会がない。
とりあえず、少し寂しい。
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