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言われてみれば、単純で。
第4章 俺と君は、曖昧で。02
土曜日の昼過ぎ。
帰る準備をしていた俺にキョーちゃんが話しかけてきた。
「丹羽先輩のものが日に日に増えていきますね。
うちのキッチンとリビングに先輩スペース出来てます」
確かに調味料やら調理器具を持ち込んではいるものの持ち帰る事はない。
服や本も置いたままにしているものもある。
「キョーちゃん、これはある意味マーキングだね」
「まあ構いませんけど」
「いいの?」
「一人ですからスペースに余裕があるんですよ」
「キョーちゃんもうちに何か置く?」
「いや先輩の家行ったことないですし」
そう言われれば、そうだ。
俺がキョーちゃんの家に入り浸ってばかりだからそんなこと忘れてた。
別になにもない部屋だけどいつもお邪魔してるのに来てもらってないのは淋しい。
それにこれを口実に会える日が増えればラッキー。
そう思ってキョーちゃんを誘った。
「じゃあ明日来る?」
「明日は高校の時の友達と買い物です」
「じゃあ来週末」
「土曜ならあけてあるから大丈夫です」
「空けてくれてるの?」
「家にいないと先輩が鬼のように電話掛けてくるからですよ」
確かに数回そんな事があった。
彼女がたまたまコンビニに出掛けていた時と、家で熟睡してて俺の連絡に気付かなかった時、
俺に連絡するの忘れて出張に出掛けた時、たしか、その3回。
「まあ土曜はキョーちゃんの日だからね。
あの時は水曜だっけ」
「図書室ですか?」
「そう」
「丹羽先輩、午前授業の日も来てましたよね」
「まあね」
「ホント暇だったんですね。居ますよね、一人で時間潰せない人」
そうじゃないんだけど、それでいいよ。
キョーちゃんの笑った顔が見れればなんだっていい。
とりあえず来週末の土曜を楽しみに来週の仕事を乗り切ろうと思う。
その週は金曜日の晩御飯は中止になってキョーちゃんが土曜日にうちに遊びに来ることになった。
帰る準備をしていた俺にキョーちゃんが話しかけてきた。
「丹羽先輩のものが日に日に増えていきますね。
うちのキッチンとリビングに先輩スペース出来てます」
確かに調味料やら調理器具を持ち込んではいるものの持ち帰る事はない。
服や本も置いたままにしているものもある。
「キョーちゃん、これはある意味マーキングだね」
「まあ構いませんけど」
「いいの?」
「一人ですからスペースに余裕があるんですよ」
「キョーちゃんもうちに何か置く?」
「いや先輩の家行ったことないですし」
そう言われれば、そうだ。
俺がキョーちゃんの家に入り浸ってばかりだからそんなこと忘れてた。
別になにもない部屋だけどいつもお邪魔してるのに来てもらってないのは淋しい。
それにこれを口実に会える日が増えればラッキー。
そう思ってキョーちゃんを誘った。
「じゃあ明日来る?」
「明日は高校の時の友達と買い物です」
「じゃあ来週末」
「土曜ならあけてあるから大丈夫です」
「空けてくれてるの?」
「家にいないと先輩が鬼のように電話掛けてくるからですよ」
確かに数回そんな事があった。
彼女がたまたまコンビニに出掛けていた時と、家で熟睡してて俺の連絡に気付かなかった時、
俺に連絡するの忘れて出張に出掛けた時、たしか、その3回。
「まあ土曜はキョーちゃんの日だからね。
あの時は水曜だっけ」
「図書室ですか?」
「そう」
「丹羽先輩、午前授業の日も来てましたよね」
「まあね」
「ホント暇だったんですね。居ますよね、一人で時間潰せない人」
そうじゃないんだけど、それでいいよ。
キョーちゃんの笑った顔が見れればなんだっていい。
とりあえず来週末の土曜を楽しみに来週の仕事を乗り切ろうと思う。
その週は金曜日の晩御飯は中止になってキョーちゃんが土曜日にうちに遊びに来ることになった。