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甘い風
第12章 揺れる
「若さ、だな。若さ故の情熱。いつまでその想いは続くかな。今の俺なら桜子の全てを受け止めて幸せにする自信がある。今度こそ放さない」
ケイジは冷たい目の奥で翔を見つめた

「真田さんが、桜子を今でも想うように俺も彼女を想い続ける自信がありますから」
冷静に強さを持った眼差しをケイジに向ける

「ごめん、今日はみんな帰ろう、お酒も入ってることだし」
桜子は消えてしまいたい一心で言葉を紡ぐ

「俺がここで飲んだのが悪かったな。お詫びとして会計は俺が持つから」
ケイジは店員を呼び寄せ支払いをしようとするが

翔が立ち上がり
「このカードで支払いお願いします」

「翔くん、ブラックカード?ちょっと、やめましょ。みんなそれぞれ楽しんだんですから、里優ちゃんと翔くんは少なめで、あとは飲んだ我々が多めに出しましょ」
野沢が二人を諭すように提案する

桜子、里優も賛同し
それぞれに現金を用意している間にケイジは立ち上がり
店員と共に去ってしまう

「あぁ、なんだか、ほんとにごめんね」
桜子が肩を落として皆に詫びる

「いいじゃないですか、桜子さんが気にすること何もないですって」
穏やかに微笑みながら里優が桜子を気遣う

「桜子さん、本当にモテモテで僕なんて眼中にないわけだ」
酔った野沢が本心をもらす

「それより桜子さんと翔くんが付き合ってることが驚きでした!」
里優が大きな瞳で二人を交互に見やる

「一緒に暮らしてますから」
翔はニコリと笑み清々した表情

「えーっ!付き合ってるだけじゃなくて同棲ですか!」
里優は更に瞳を大きくする

「やっと言えてすっきりしました」
安堵の顔の翔

そこへケイジが戻り
「今日はお邪魔してすみませんでした。桜子、送っていくよ」

「俺と彼女は一緒に暮らしてますから。俺が彼女と帰りますので」
翔は挑発するようにケイジに話す

「そうか。わかった。それでは、今日は私はこれで。皆様、またお会いしましょう。桜子、また」
何もなかったかのように笑みを浮かべ
皆に挨拶をして颯爽と去っていった

「真田さんって口調は穏やかですけど、凄い威圧感でしたね」
里優がポロリと本音をもらす

「よし、帰るか、結構飲んだしなぁ」
野沢がポツリ

「はい、帰りましょ。お疲れ様でした」
ペコリと頭を下げて里優がまとめる

「ほんとにごめんね」
桜子がすまなそうにまた謝る
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