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甘い風
第3章 近付く二人

「いいよ、死んでも。お酒飲んでぽっくり逝けたら、幸せ者でしょ」
「何それ?」
「元々こんなに長く生きる予定じゃなかったし」
「変なのーっ」
「はい、レモンサワーね」
「おばちゃん、ありがとう!」
「不思議なヤツだな、桜子さんって」
「何で?」
「会社でも、さっきの人も、ここでも、なんか周りに愛されてる明るい人って感じだけど、なんか孤独って言うか...」
「分析しなくてよろしい」
「分析してみたくなる」
じーっと、ミノとホルモンから上がる煙越しに翔は桜子の目を覗き込むように見つめる
「人の心、読もうとしなーい!」
睨んでいるんだか、笑っているんだか、真っ直ぐ瞳を見つめ返す桜子
「面白い女っ」
「女とは何よ!歳上に向かって」
「女は女だよ」
「そろそろホルモンもいいんじゃないっ?」
「また話し反らすー」
「食べたまえ、若者よ、存分に食べたまえ」
ニッコリと微笑みグラスに唇をつける
「なんか、狂うんだよなー、俺のペースが」
「俺のペースなんて知らないもん」
「まぁね」
「ホルモン最高っ!」
「最高がいくつあるのよ?」
「んー、たくさんっ」
「子供かよっ」
「大人ですぅー!レモンサワーもう一杯っ!」
「はいよー」
奥から声が届いた
「なんか、ペットみたい」
「ガキに言われたくないっ!べーっ」
舌を出す彼女の頭に手を伸ばすと
「よしよしよし、可愛いーなー」
撫でる翔
「ぷーぷーぷー」
「なんだ、それ?鳴き声か?」
「ワンっ!」
「ほんと、この人、頭おかしい」
堪えきれずに笑い出す翔を無視して
「おばちゃーん、レモンサワーまだぁ?」
「はいはい、お待たせ」
慌ててグラスを持ってきてくれるおばあちゃん
スッと髪から手を放し
「ありがとうございます」
と、イケメンスマイルをおばあちゃんに向ける翔
「綺麗な子ねぇ」
言い残し、おばちゃんは忙しそうに奥に消えていった
「あっという間に満員ね、あと何か食べる?」
「俺、冷麺」
「わ!少しちょうだーい!」
「なんだよ、頼めよ自分も」
「だって一人前は食べられないもん」
タバコに火をつけフーッと煙を燻らす
「じゃあ、お前、半分のやつ頼めよ」
翔もまたタバコに火をつけた
「半分も食べられないもん」
「残せばいいじゃん、俺が食べてやるよ」
「乗った!」
「何それ?」
「元々こんなに長く生きる予定じゃなかったし」
「変なのーっ」
「はい、レモンサワーね」
「おばちゃん、ありがとう!」
「不思議なヤツだな、桜子さんって」
「何で?」
「会社でも、さっきの人も、ここでも、なんか周りに愛されてる明るい人って感じだけど、なんか孤独って言うか...」
「分析しなくてよろしい」
「分析してみたくなる」
じーっと、ミノとホルモンから上がる煙越しに翔は桜子の目を覗き込むように見つめる
「人の心、読もうとしなーい!」
睨んでいるんだか、笑っているんだか、真っ直ぐ瞳を見つめ返す桜子
「面白い女っ」
「女とは何よ!歳上に向かって」
「女は女だよ」
「そろそろホルモンもいいんじゃないっ?」
「また話し反らすー」
「食べたまえ、若者よ、存分に食べたまえ」
ニッコリと微笑みグラスに唇をつける
「なんか、狂うんだよなー、俺のペースが」
「俺のペースなんて知らないもん」
「まぁね」
「ホルモン最高っ!」
「最高がいくつあるのよ?」
「んー、たくさんっ」
「子供かよっ」
「大人ですぅー!レモンサワーもう一杯っ!」
「はいよー」
奥から声が届いた
「なんか、ペットみたい」
「ガキに言われたくないっ!べーっ」
舌を出す彼女の頭に手を伸ばすと
「よしよしよし、可愛いーなー」
撫でる翔
「ぷーぷーぷー」
「なんだ、それ?鳴き声か?」
「ワンっ!」
「ほんと、この人、頭おかしい」
堪えきれずに笑い出す翔を無視して
「おばちゃーん、レモンサワーまだぁ?」
「はいはい、お待たせ」
慌ててグラスを持ってきてくれるおばあちゃん
スッと髪から手を放し
「ありがとうございます」
と、イケメンスマイルをおばあちゃんに向ける翔
「綺麗な子ねぇ」
言い残し、おばちゃんは忙しそうに奥に消えていった
「あっという間に満員ね、あと何か食べる?」
「俺、冷麺」
「わ!少しちょうだーい!」
「なんだよ、頼めよ自分も」
「だって一人前は食べられないもん」
タバコに火をつけフーッと煙を燻らす
「じゃあ、お前、半分のやつ頼めよ」
翔もまたタバコに火をつけた
「半分も食べられないもん」
「残せばいいじゃん、俺が食べてやるよ」
「乗った!」

