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甘い風
第8章 熱
「じゃ、行ってきまーす!」

オフホワイトのワンピースに揃いのジャケットを羽織った彼女は凛として美しかった

「いってらっしゃい」
毎日日課になった出掛け前のハグとキス

「後で会社でね!」

「あーい」

手を振り彼女を見送る
そのままルーフバルコニーへ急ぎ
彼は下を通る桜子の後ろ姿を
タバコを吸いながら見つめる

(会社でどうすれば自然に見えるかなぁ。
でも本当はあいつに男を近づけたくないし。
何かないかなぁ。
男がいるって解りやすい証拠。
キスマークは見えるところに付けたら子供っぽいし。)

部屋へ戻り学校の仕度をする
(今日はバイトだし、ビシッと決めて行くか)

彼女のクローゼットルームに一緒に並べられた彼の服
そんな当たり前のようなことも
(一緒に暮らしてんだなぁ。)
と実感させられる

グレーの上品な細身のボトムに白いボタンダウンシャツを合わせ紺のジャケットに腕を通す
ブーツを履き2つのヘルメットと鞄を持ち
バイクへと向かった


ドクドクドクと低い音をたてながら
大学へと到着

教室へ入ると

「翔ちゃん、やほ!珍しいね、メット2個。っていうか、初めて見た」
笑いながらモナが彼に近寄り鋭くツッコむ

「お!モナ!だって初めて2個持ってんもん」
照れたように笑う翔

「ラブラブじゃん」

「まーな。あ、モナさ、あ、この女、男がいるなってすぐにわかるような物って何かある?」

隣の席に座り
「んー、なんで?」

「彼女の周りの男を追い払う為」

「そっかぁ、単純に解りやすいのは、指環じゃない?ま、左薬指限定だけどね」

「なるほどね。悪くないな」

「指のサイズがわからなくても、買った後でお直ししてくれるよ」

「さんきゅ!」

「そんな心配するって、彼女モテそうだね」

「うん、バイト先で見てきた限りでは少なくとも3人は言い寄ってる奴がいる」

「誕生日とか何か記念日にあげたら?」

「誕生日知らね」

「そういうの、聞きなよ、女って誕生日とか記念日を大切にする生き物よ」

「なるほどね」

「ダイヤモンドあげたら?喜ばない女はいないと思う」

「ダイヤかぁ」
ーーガラガラーー
教授のお出まし
授業が始まり

(桜子シンプルな指環好きそうだなぁ。バイト前に見てみるか)

真剣な顔で考えている翔を横目で捉えたモナは
珍しいとクスリと笑っていた

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