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甘い風
第9章 視線
「行ってきまーす!」

左の薬指を手にとり手の甲にキス
彼女をハグして
唇にキス
「行ってらっしゃーい」

元気に出ていく彼女を見送る翔
いつものようにバルコニーへ出て
彼女の後ろ姿を見送る

タバコを吸いながら
(あれ、野沢とか、みんな会社の野郎が見たらどんなんなんだろ。早く見たい!ま、今日はこれからバイトだからちょうどいいか。)

彼は彼女から一時間遅れての出社だ

(んー、仕度するかー!)

タバコを消し
部屋へと戻る翔

(何着るかなー?そろそろ家行って服持ってくるか)

早めに家を出て実家へ
(もう一週間かぁ)

「ただいまー」

そのまま自室へと入り大きなリュックにまた詰めていく

ーーコンコンーー
「いるの?帰ったの?」
扉の外から

「あ、母さん?いるよーただいまー」

「開けていい?」

「うん」


入るだけの洋服を詰め込む翔

「どう?学校は行ってる?」

「うん、心配しないで」

手を止めず荷造りする翔

「幸せそうね」

「うん、幸せだよ」

「そう、ご飯はちゃんと食べてるの?」

「うん、彼女が作ってくれてる」

「彼女働いてるんでしょ?あまり無理させちゃダメよ」

靴を詰めながら
「うん、わかった」

「お父様が翔の彼女に会いたいって」

「わかった、伝えるよ」

「気を付けてね」

「うん、行ってきまーす」

扉を閉め出ていく翔

(言い出したら聞かない子ね、誰かに似て)



「おはようございます!」
いつも通りに挨拶する桜子

「おはよう!」
「おはようございます」

自席につき
PCを開く
(今日はこれから先に片付けてっと)

カタカタ


「おはよう!これ、ちょっと先に行こうと思うんだけど、どう思う?」
同僚の片山が声をかける

「ん?見せて」

「何?桜子ちゃん、その指環」

「あ、もらったの」

「何?結婚すんの?」
そう言う彼の左薬指にはエンゲージリングが嵌められている

「あはは!そうね、これ、先にやっつけちゃおう!」

「おっけ!よろしく!」
立ち去る片山


カタカタ

桜子は立ち上がり片山のデスクへ
「片山ちゃん、このデータ分析じゃ足りない、今後の見込みが全然見えてこないわよー」

「そかー、やっぱり桜子ちゃんに聞いといて良かった」

「手緩いなぁ片山ちゃんは」

「手厳しいなぁ、桜子ちゃんは」
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