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写性 …SHASEI…
第6章 誕生日
ベッドから出てしまえば、妖しい雰囲気になることはなく、普通の1日が始まる。


隣で遊ばせながら絵を描き、午後は沙絵の遊びに付き合う。

ひらがなで手紙を書けるほど利発な沙絵に勉強の時間も作る。

幼稚園に行かせてないだけで、他はまったく普通の親子だった。


お父様が私のことを沙織と呼ぶ。お母様にそっくりだとは皆から言われていたから、間違えても仕方ないと思う。

お母様を死なせてしまったのは私、お母様がいなくて寂しいお父様に間違えられる。

間違えたことを謝るお父様、間違えてもいいよ。お母様だと思っていいよ。
お母様を死なせてしまったのは私だから、私に出来ることは何でもするよ。


そうやって私を大事にしてくれるならそれでいい。お父様が大好きだから…

お父様が私に愛してるって言った。真剣な目だったけど、それは、お母様への代わりに言ってるとわかった。

愛してるってのは、好きより大好きより好きってことでしょう?

だから、私のことを好きか、もう一度聞いた。

そうしたら、いつもの優しい顔で答えてくれた。

私はお父様に大好きと伝えた。
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