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写性 …SHASEI…
第6章 誕生日
お父様が口と口をくっつけてくる。

柔らかい、温かい、またズクリとする。

それは、とても気持ち良かった。

これ好き…
体がそう思った。

だから、お父様にもしてみた。

お父様がチュッ…チュッとする。
くすぐったくて気持ちよくて温かくなる。
好きって気持ちがいっぱいになった。

お父様がいつものお父様のままで、ご飯の支度をしようかって言う。

とても嬉しかった。

お父様、いつも一緒にいて、私をいつも見てて…そう思った。


「沙絵、お風呂入るよ。」

お風呂も大好きな時間、お父様が髪を洗ってくれるのが気持ちいい。

私も何か返したい。

「お父様の背中、私が洗ってあげる。」

「え、いいよ。」

「洗ってもらうの気持ちいいでしょ。だからお父様の背中洗ってあげる。」

「じゃあ、お願いします。」

スポンジを受け取って後ろに回る。

「大きな背中。」

「洗うの大変だよ。だからいいよ。」

「ちゃんとできるもん。」

私は一人でお風呂に入っていた。お祖父様は嫌いだったし、お祖母様はお風呂で具合が悪くなると大変だからと一緒に入ったことがない。

お手伝いさんが入るけど、一緒にじゃない。
服を着たまま入って私を洗ってくれて、湯船に浸かる間も危なくないか見ている。

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