この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
痴漢脳小説 ~秋津高校サッカー部~
第6章 少女達の気持ち
「…好きです、先輩。でも、ずっとヒデさんのそばにいて少し気持ちが揺れちゃったんです。
 私、悪い子ですね」
「…」
「好きな人に喜んでもらおうと思って、好きじゃない人に触られてたんです。
 でも、そしたらその人が優しくて一生懸命で、私のことを好きになってくれて。
 私も好きになっちゃったんです」
「……」
「先輩ずるい。何も言ってくれない」
「あ…うん、ごめん」

 こんな時には何て言えばいいんだろう。
 俺にも触らせてくれ? バカな、それは違うだろう?

 今までの人生を振り返ってみても、似たようなシチュエーションですら経験していない、ペラペラに薄い俺の恋愛経験。

 後でこのことを思い出してみても、この時美緒ちゃんがどんな表情をしていたか思い出せない。
 というよりも、美緒ちゃんの顔を俺は見ていなかった。

 勇気がなかった。顔が見れなかったんだ。

「…ごめんなさい。ヘンなこと言って」

 さわさわ…また風が吹く。遠くを走る車の音。ドキドキ鳴ってる心臓の音。

 いくら待っても探しても、気の利いた言葉ひとつ出てこない。
 目の前に俺の言葉を待ってくれている人がいるというのに。

「…分かりました」

 寂しそうに言う美緒ちゃん。

「気持ちに整理が付きました。中学からの片思いはこれで終わりにします。
 私…ヒデさんのところに行きます」
「美緒ちゃん…」

 俺が一歩を踏み出すより早く、美緒ちゃんはくるり、と背を向けた。
/195ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ