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第9章 ヌードモデル ー絵画教室ー

ついたての裏の休憩室
ヌードモデルの女性２人と、特別レッスンの参加者３人（男子1、女子2）が集う。

「ずっと先生じゃないかって、気になってたんですよ」
三人の生徒は、モデルが春香と確信出来ずに、モヤモヤとしていた
それは、化粧をしてない事と、眼鏡を掛けてない事で、雰囲気が違ったからだ
そして何より
まさか、先生がヌードモデルにならないだろうという、思い込みからだった。

「どうして、貴方達がココに？」
春香が３人の生徒に聞く
「もちろん、受験のためですよ」
「もう先生たらっ！私達、美大志望なんですけど」
「この間言いましたよね、実技試験の練習の為に、絵画教室行くって」
３人の生徒が次々と答える
「そっそうだったわね...でも、どうしてココなの？」
動揺が隠せない春香
「えっ！そこ？この辺じゃ、絵画教室はココぐらいしかないんですけど」
「もう先生たらっ！しっかりして下さいよ」
「逆に、先生がどうして、ココでモデルしてるんですか？」
逆に、生徒に質問される春香
「そっそうよね、なんでかしら、ココは何処？」
生徒に裸を晒してしまった事で、しどろもどろの春香
「あはははっ！春香、動揺しすぎだよ」
高笑いする雅美
「ねぇ、自己紹介しましょ！私は、香田雅美26歳、春香の友達やってます」
雅美がロングヘアの女の子を差す
...
「えっあっ私？...え～と、西村香澄(かすみ)高３です」
胸まである、サラサラのストレートヘアで、透明感のある子だ
「私は、広田鈴華(すずか)高３、美大目指して頑張ってます」
ショートボブでパッチリおめめ、とにかく元気で可愛らしい
「えーと、福嶋総士...高３です、同じく美大目指してます」
短髪で高身長、爽やかなイケメン
「香澄ちゃんに、すずちゃん、そして総士君ね！覚えたわ」

「失礼します」
ついたてから、顔を出す女性講師
「あと5分で始めますから」
「あっごめんなさい、休憩時間潰しちゃって」
香澄が立ち上り、すずと総士も立ち、一緒にお辞儀をする
「いぃえ、楽しかったわ！あっ！実物以上に綺麗に描いてね」
雅美の言葉に、三人の顔に笑みがこぼれる
三人を笑顔で見送る雅美
ただ、春香の顔だけは、どんよりと曇っていた。