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君へ贈る愛の唄
第14章 ♪ハッピークリスマス
数日後、私は美容室にいた。
髪を黒色のストレートに戻したのだ。
「やっぱりこっちの方が私らしいわ」
「あんりさん、じゃなかった彩音さん。親子3人で暮らせるようになって、良かったですね」
「ありがとう。星矢もパパもね、一緒にいる時はお互いべったりなのよ。私の入る余地もないくらい」
「へ〜。彩音さん、前より絶対いい表情してますもん。満たされてるっていうのかな、うらやましいです」
「ふふ。これからはミナちゃんともあまり会えなくなるけど、時々カットしに来るつもりだから」
「はい!お待ちしてます。ふふ」
ーーーー
あれから拓也は、このマンションへ引っ越して来た。
私は久しぶりに専業主婦に戻り、
「ママ〜、早く公園行こうよ〜」
「はいはい」
育児にも余裕を持って楽しめるようになった。
そして今。
私と拓也の親子関係を解消し、正式な夫婦となる手続きを進めているところだ。
早く星矢の両親として認められたい…。
でもそれには、まだまだ時間がかかりそうだった。