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君へ贈る愛の唄
第2章 拓也の想い
「ただいまー」
「おかえりなさい」
晩御飯の支度をしていると、ちょうど拓也が帰ってきた。
「お、うまそうなにおい。今日は何?」
「煮込みハンバーグよ」
「やったー♪」
拓也は手を洗うと、リビングへ入って行った。
料理をお皿に盛り付けて完成。私はそれらをリビングへ運び、手際よく食卓の上を整えた。
あら?いつもなら料理が置かれるや、真っ先におかずに手をつけるのにな。
あっ…
拓也は部屋に置かれた新しいCDラジカセを見たまま、私に聞く。
「どうしたのアレ?」
「うん…前からラジカセの調子が悪いって言ってたでしょ?だから買っちゃった」
「なんでオレに言わないの?そしたら帰りに買ってきてやったのに」
「ごめんなさい…」
「あれほど外へ出るなって、言ったよね?」
私は一気に機嫌が悪くなった拓也に、
ドサッ
「きゃ…っ」
ジュータンの上に押し倒されてしまった。