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君へ贈る愛の唄
第2章 拓也の想い
数日がたったある日。
ピンポーン!
「お、入れよ」
「おじゃましまーす♪」
珍しくうちに高校からの友人、内山良太(ウチヤマリョウタ)が遊びに来た。
さっそくオレの部屋でテレビゲームをする事になった。
「拓也んち、久しぶりに来るな」
「そうだな」
オレはここ数年、家に友人を呼ばなかった。
夕べ良太からメールがきて、たまにはうちで遊びたいと言う。
オレも良太といろいろ話したかったからOKしたんだ。
2人でゲームに白熱していた時。
トントン
ドアが開いたと同時に、オレと良太は振り返った。
「良太君久しぶりねー!また背が伸びたみたい、ふふっ」
そこにはジュースとお菓子を持ってきた、母さんがいた。
「ど、どうもこんにちは…」
んっ?何だよ良太、そのトロンとした目は。ゲームの手が完全に止まってる。
いつまでもニコニコ立っている母さんに、オレは言った。
「いいからもう向こう行ってよ」
「そ、そうね。それじゃあごゆっくり」
バタン
オレは急に疑心暗鬼になった。
良太はもしかして、母さんに会いたくて来たのか?と…。