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君へ贈る愛の唄
第2章 拓也の想い
その後のゲームが、なんだか気乗りしなくなった…。
先に良太がリモコンを置いた。
「何?どうした」
オレもゲームの手を止めて、良太を見た。
「拓也おまえ、お母さんの事好きなんだろ?」
「えっ!?」
「顔にそう書いてある。さっきから俺をずっと警戒してるし」
「ど、どういう意味だよ」
オレは良太の言葉に、強くうろたえた。
「やっぱりなー」
「だから違うって!」
「無理するな。俺がおまえでも同じ気持ちになってたさ。血の繋がってない、あんなキレイな人がいつも側にいるんだからな」
「…ごめん。実はオレさっき一瞬、不安になったんだ。母さんを良太にとられたらどうしようって」
「ははは!すっごい心配性なんだな拓也。俺には彼女がいるし、大丈夫だって。
そんなに好きならさ、はっきり打ち明けちゃえば?」
「そんなこと簡単にできるもんか。ずっと、親子として暮らしてきたんだから…」
「じゃあ、誰かに持っていかれてもいいんだな?」
「それは困る!」
「だろう?」