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君へ贈る愛の唄
第8章 一歩前進
拓也side
次の日。
授業中、良太が小声で話し掛けてくる。
「何か進展あったみたいだね。嬉しさが顔ににじみ出てる、くくっ」
「うん。実は、キスした」
「お〜〜っ!やったじゃん」
すると先生がこっちを見て、怪訝な顔をした。
「オイ、声がでかい」
「ごめん。つい興奮して」
オレは良太にだけは、なんでも言えた。
コイツだけは唯一信頼できる友なんだ。
母さん
何が冗談なんだよ。
本気モード全開だったくせに。
でも、オレを好きだと聞いた時はすごく嬉しかった。
オレは母さんひとすじだから。
少しもブレてないし。
これからも
ずっとね……。